初心者でもプロ級の天体写真が撮れる次世代モデルの魅力に迫る
はじめに
2025年、ZWOが発表した新型スマート望遠鏡「Seestar S30 Pro」は、従来のS30を大幅に進化させた注目機種です。
主鏡のセンサーを8MPのSony IMX585にアップグレードし、視野角は4.3°×2.4°(S30比2倍)に拡大。
さらに広角カメラに48MP IMX586を搭載し、天の川の撮影も可能にしました。
本記事では、S30 Proの革新点をセンサー性能・光学系・実用性の3軸で分析。
初心者から上級者まで役立つ活用術や、競合機種(Dwarf 3など)との比較も交えながら解説します。
進化の核心 – IMX585センサーで広視野&高解像度を両立
S30 Proの最大の特徴は、2.1MP→8MPへのセンサー刷新です。画素ピッチは2.9µmのままながら、センサー面積が4倍に拡大。これにより、アンドロメダ銀河のような広がりのある天体をモザイク撮影なしでフレーム内に収められます 。
- 解像度比較:S30(4 arcsec/px)→ S30 Pro(同解像度だが視野2倍)
- 実用例:散光星雲(例:オリオン大星雲)の周辺部もディテールを逃さず撮影可能
光学系の革新:4要素レンズで色収差を抑制
従来の3枚玉APOレンズから4枚玉クアッドレンズに変更。
特に画面周辺部の色ズレ(色収差)を改善し、惑星や二重星のシャープな描写を実現します5。
光学性能の向上ポイント:
- 星像のコマ収差(歪み)低減
- 広角カメラ(IMX586)との連携で、天の川タイムラプス撮影が可能に
使い勝手の進化:256GBストレージ&NFC接続
長時間露光に対応するため、内蔵ストレージを64GB→256GBに増量。
4K動画や連続撮影時のデータ容量問題を解消しました。
また、NFC搭載でスマホとのペアリングがよりスムーズに5。
操作性の改善点:
- アプリ「Seestar」に新機能「Pro Mode」追加(FITS生データ保存可能)
- レンズヒーター性能向上で結露防止
競合機種との比較:Dwarf 3 vs. S30 Pro
項目 | Seestar S30 Pro | Dwarf 3 |
---|---|---|
センサー | IMX585(8MP) | 非公開(2MP級?) |
視野角 | 4.3°×2.4° | 3.5°×2.0° |
広角カメラ | IMX586(48MP) | 未搭載 |
価格帯 | 未発表(S30比+30%?) | 約9万3000円 |
S30 Proは広角撮影と高解像度の両立で優位性がありますが、Dwarf 3は軽量性(1.2kg)に特化。
用途に応じた選択が重要です6。
適正ユーザー像:こんな人におすすめ!
- 初心者:自動導入機能で月・惑星から挑戦可能
- 中級者:生データ(FITS)処理で創作幅が拡大
- 上級者:広視野を活かした大規模星雲のモザイク撮影
補足情報
- 発売時期:2025年6月予約開始(日本国内は7月納品?)
- 日本語対応:アプリ「Seestar」はiOS/Androidで完全日本語化済み
まとめ
Seestar S30 Proは、「手軽さ」と「本格性能」を融合した画期的なスマート望遠鏡です。
特に広視野撮影に強みがあり、従来機では難しかった天の川や大規模星雲の撮影がより簡単に。
「天体写真を始めたい」「S30からの買い替えを検討中」という方は、6月の予約開始をチェックしてください。
今後の情報を待ちながら、夜空を見上げる時間を増やしてみてはいかがでしょうか?

ZWO Seestar S50 【日本国内正規代理店】