
こんにちは!
今日は、星空に輝く天の川を見上げる機会が減っていることについて、興味深い記事をご紹介します。
「Light Pollution / North Coast Journal」(光害 / ノースコーストジャーナル)

この記事では、光害の増加によって、北米の人の8割が自宅から天の川を見ることができなくなっていると指摘しています。
天の川は古代から様々な文化で神話や物語のモチーフとして扱われてきた、人類にとってなじみ深い存在です。しかし電灯の発明以来、夜空が都市の灯りで白昼のように輝いているために、私たちは素晴らしい星空を失いつつあるのです。
遠い銀河から何十億年も旅をしてきた光が、最後の10億分の1秒で、一番近いショッピングモールの輝きに洗い流されると思うと、気が滅入る。
シェーンケ・ジョンソン、デューク大学生態学者
遠い銀河から地球に届く光は、光速で旅してきたにもかかわらず、数十億年もの時間をかけてやっと到達します。その光が、最後の10億分の1秒で、地球上の人工的な光に遮られてしまうというのは、まさに皮肉なことです。
天の川
記事では、まず冒頭で天の川を実際に見たことがある読者に呼びかけます。
みなさん、この冬の夜空を見上げ、天の川を眺めたことがありますか? 月のない暗い夜と、光源から離れた場所がなければ、あの幻想的な星の河を見ることはできません。都市の明かりだけでなく、隣の家のベランダの照明や、向かいのビニールハウスからの光さえ目の敵です。事実、天の川が見える環境にある私たちは幸運といえるでしょう。北米では人口の8割が、住む場所が明るすぎて天の川を見ることができないのですから。
https://www.northcoastjournal.com/life-outdoors/light-pollution-28241485

天の川を眺めるには月のない暗い夜と、光源から離れた場所が必要であることを述べています。そして、天の川が見える環境にある人たちは幸運であるという指摘で締めくくっています。
天の川は、私たちの住む銀河の中心から放射状に広がる星の集まりです。肉眼で見ても、まるで雲のように見える壮大な姿は、多くの人々を魅了してきました。しかし、現代では、都市の明かりや近隣の照明などの光害によって、天の川を見ることができない人が増えています。
アンドロメダ銀河
もちろん、昔からこうだったわけではない。1880年代にエジソンが電球を発明する前は、誰もが天の川に親しんでいた。星も、北斗七星やその他の明るい星だけでなく、今では人工的な明かりから遠く離れた月のない夜にしか見えない約2,000個の星があった。他の銀河は言うまでもない。本当に暗い空には、アンドロメダ銀河の輝きが見えるだろう。アンドロメダ銀河の光は、250万年前にそこを去った。アンドロメダ銀河は、肉眼で見える最も遠い天体である。よほど夜目が利く(というか若い)人は別だが、そうでない場合は、かざぐるま銀河をチェックしよう。
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ここでは、光害によって天の川や星の見え方が大きく変化したことを述べています。
1880年代以前は、電灯などの人工的な明かりがほとんどなかったため、夜空は非常に暗く、天の川や星をはっきりと見ることができていました。しかし、電灯の普及とともに、夜空の明るさは急激に増加しました。その結果、天の川や星は霞んで見えなくなり、肉眼で見える星の数も減少しました。
※かざぐるま銀河はおおぐま座にあるM101銀河のこと。
天の川を題材にした神話や伝説
次に、天の川を題材にした世界の神話や伝説を紹介しています。
天の川は古代人にとってなじみ深い存在で、文明が生まれた頃から様々な物語が作られてきました。アッカド人にとっては『空の大蛇』、アイルランド人にとっては『美しい雌牛の道』、ベトナム人にとっては『銀の大河』です。 Cherokee族が『犬が逃げた道』と呼んだ由来には興味深い逸話があることでしょう。
https://www.northcoastjournal.com/life-outdoors/light-pollution-28241485
ここでは、古代文明の人々が、天の川を自分の住む土地や文化と結びつけて、さまざまな物語を作り出したことを述べています。
天の川は、私たちの住む銀河の中心から放射状に広がる星の集まりです。肉眼で見ても、まるで雲のように見える壮大な姿は、古代から多くの人々を魅了してきました。
古代文明の人々は、夜空を眺めながら、天の川をさまざまな形やものに見立てました。これらの名前は、単に天の川の形や色を表したものだけでなく、その土地の自然や文化を反映したものも少なくありません。
古代文明の人々が天の川にさまざまな物語を作り出したことは、彼らが夜空をじっくりと眺め、その美しさと神秘を深く感じていたことの証と言えるでしょう。また、彼らの物語は、私たちに、天の川の新たな姿や意味を教えてくれます。
現代では、光害の影響で、天の川をはっきりと見ることができない人が増えています。しかし、私たちは、古代文明の人々がそうであったように、夜空を見つめ、その美しさと神秘を再発見していくべきだと思います。
生態系への影響
最後に、光害がもたらす生態系への影響をクローズアップします。
光害で最も深刻な影響を受けているのは、私たち人間以外の生物なのです。例えばアメリカでは、鳥が光に惑わされて通信塔に7百万羽も衝突死しています。また渡りチョウの長距離飛行が妨げられ、生態系のバランスが崩れつつあります。光害は他の公害と違い、容易に解決できる問題なのです。こうした環境への影響に目を向け、地域住民や自治体が取り組むべき課題だと考えます。
https://www.northcoastjournal.com/life-outdoors/light-pollution-28241485
ここでは、光害が野生生物に与える影響の深刻さを訴えています。
光害は、天の川の見え方や、私たちの生活や健康にも影響を与えていますが、それ以上に、野生生物にとって深刻な問題となっています。
文章で挙げられている例は、光害によって野生生物が直面している問題のほんの一部です。
光害は、野生生物の行動や生態系を大きく変えてしまいます。光害によって、野生生物の個体数や生息地が減少し、絶滅の危機に瀕する種も出てくる可能性があります。
私たちは、光害によって野生生物が被害を受けていることを認識し、光害対策に取り組んでいく必要があります。
光害は解決できる公害
他の多くの人為的汚染(車の排気ガス、水中のエストロゲン、土壌中の長寿命殺虫剤など)とは異なり、光害は簡単に解決できる。例えば、白色光や青色光は、オレンジ色の光よりもはるかに動物に有害である。そのため、街灯はオレンジ色のナトリウム蒸気に簡単に変えることができ、光がこぼれないようにフードをかぶせることもできる。聞いているか、市の公共事業?
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光害は他の多くの人為的汚染とは異なり、簡単に解決できる問題です。その理由は、光害は、人間の活動によって夜空に人工的な光が照らされることで引き起こされる現象であり、その原因を特定して対策を講じることができるからです。
具体的には、以下の対策が考えられます。
光源の選択
光源の種類や色によって、野生生物への影響は異なります。白色光や青色光は、オレンジ色の光よりもはるかに動物に有害です。そのため、街灯や屋外照明は、オレンジ色の光源や、動物に影響の少ない光源を使用することが重要です。
光源の配光
光源の配光にも注意が必要です。光が上方や側方に漏れると、野生生物に影響を与える可能性があります。そのため、光源は、必要な範囲にのみ照射するように配光することが重要です。
照明の使用時間
照明の使用時間も、光害の対策に重要です。夜間に必要のない照明は、使用を控えることで、光害の発生を抑えることができます。
これらの対策を講じることで、光害による野生生物への影響を大きく減らすことができます。
市の公共事業は、光害対策に積極的に取り組むことで、市民の健康や環境を守り、地域の魅力を高めることができます。
終わりに
私たち一人ひとりにも、光害対策に取り組むことができます。
自宅の照明の見直し
自宅の照明は、必要最低限の明るさに抑えることが大切です。また、光源の種類や色にも注意し、オレンジ色の光源や、動物に影響の少ない光源を使用するようにしましょう。
屋外照明の使用を控える
夜間に必要のない屋外照明は、使用を控えましょう。また、光源の配光にも注意し、光が上方や側方に漏れないようにしましょう。
光害対策の啓発活動に協力する
光害対策の啓発活動に参加したり、SNSなどで情報を発信したりすることで、光害対策の普及に貢献することができます。
私たち一人ひとりの小さな行動が、光害の抑制につながります。ぜひ、できることから光害対策に取り組みましょう。